以前アルバイトをしていた学習塾での体験です。そこは最近よくある個別式の学習塾で、講師と生徒が一対一で授業を行うタイプでした。講師は、授業前は特に作業はありませんでしたが、授業後にはそれぞれの授業に対しての報告書の作成が義務付けられていました。
一方で、講師の給与は授業時間に対して計算され、それは採用の際にも契約書に明記されていました。この計算の仕方によると、授業外での報告書作成は無給で行うことになり、完全な時間外労働となります。
当時は今ほど時間外労働に対する注意が弱く、また、自分も仕事の経験がないことから、それが当然だと思っていました。友人に聞いても、多くの学習塾で同じようなことが行われていたようです。
それでもおかしいと思ったのは、授業が終わった後、会社からの連絡事項があるということで集められたときです。時間外であり、自分も用事があったので不参加の希望を伝えると、参加するのが講師としての義務だといわれたので、この塾は、時間外講師を拘束することを当たり前だと思っているのだなと感じたのです。労務に強い弁護士が顧問についているという話だったのですが。